国立キャンパスでは、伝統的に、研究室や事務室内に設置されているキャンパ
スネットワークへの接続点を「情報コンセント」と呼んできました。この情報
コンセントは基本的に特定の利用者が継続的に使うものと考えられていました。
比喩的にいうと、家庭やオフィスに設置されている固定電話のような運用が前
提であったということです。
さて、講義やゼミでネットワークを利用したい、だから教室やゼミ室に情報コ
ンセントが欲しい、という要望が最近多くなってきています。また、学部学生
向けにオープンアクセスフロア
のような場所が必要だ、という意見も増えてきました。
これらは公衆電話のように(半)不特定多数の利用者が対象ですので、旧来の情
報コンセントとは運用方針が異ってきます。このような半開放式の運用を前提
とする情報コンセントを、仮に「公開情報コンセント」と呼びましょう。
この公開情報コンセントのサービスを提供するためには次の2点をクリアしなけれ
ばなりません。
- A
- 運用ポリシーが異なりますので(セキュリティ上の観点からも)、既
存の情報コンセントとは異なるサブネットに属させるのが望ましいです。
- B
- 誰でも自由に使えてしまうようでは、いまの御時世では具合が悪い
です。
やはり一橋大学の構成員であることを明示的に認証した上で、利用を許可す
るような仕組みがないといけません。
A については専用の VLAN を割り振れば十分です。したがって Mercury2の
運用開始により公開情報コンセントサービスの提供に大きくはずみがつきまし
た。もちろん B の認証系を別途用意する必要がありますが、こちらについて
も夏休み中にはメドがつく予定ですので、秋口には公開情報コンセントの運用
を開始できそうです。
Footnotes
- ...
向けにオープンアクセスフロア
- 自前のノートパソコンを自由にネットワークへ継げる場所。
- ... です
- 個人的にはアナーキーでいいなあ、という気もしますが。